幸せ家族計画
先月の検診で、紗彩のお腹に居るのは男の子だということが判明した。
達雄の家と同い年の男。
何かと争うようになっているのは何かの因縁だろうか。
「お前はいつでてくんのかな」
そう言って、お腹を撫でると紗彩が笑う。
その仕草が可愛かったから、もう一度唇にキスをした。
結局、達雄の家に行ったのは、年末休暇の初日だった。
「今年大掃除は諦めた」
開口一番、達雄がそんな事を言う。
目にクマが出来ているところを見れば、夜泣きにでも悩まされているのだろうか。
「お疲れ様。達雄、綾乃ちゃん、おめでとう」
紗彩が差し出す出産祝いを、頭を下げて受け取る2人。
サユは待ちきれないように布団で寝ている赤ん坊の傍に行き、寝顔を覗きこんでいた。
「わあ、赤ちゃんだぁ」
「サユちゃんちの赤ちゃんももうすぐ出てくるね」
綾乃ちゃんがお茶を入れてくれながらポツリと返す。
布団ですやすやと眠る赤ん坊は、予想以上に大きくて。
思わず紗彩の腹を見つめてしまった。
ここに、こんな子供が入ってるのか?
体曲げてるとはいえ、窮屈なんじゃないのか?
疑問は尽きることなく湧き上がってくる。
ふと隣を見ると、サユもそんな感じの表情で紗彩を見ているから、
おかしくなって笑ってしまった。