幸せ家族計画
「陣痛痛かったでしょう」
「ハイ。あんなに痛いんですね。もう死んじゃうって思いました」
落ち着いた感じで話しているのは紗彩。
2人目だからなのか、妙にドライな感じがする。
「あ、目を開けたよ!」
サユが小さな声でそういう。
赤ん坊が目を開けて、親指をくわえてキョトンとしている。
「かわいい」
「ホントだ。可愛いな」
サユの後ろから覗きこむように見ると、綾乃ちゃんが声をかけてくれた。
「葉山さん。抱いてみますか?」
「いいの? じゃあお言葉に甘えて」
達雄が布団から赤ん坊を抱き上げ、俺の腕に抱かせてくれる。
さすがに達雄は慣れた様子だったが、俺は赤ん坊を抱くのは初めてだ。
柔らかな弾力にどう力を入れていいのか分からない。
「こ、こんな感じでいいのか?」
「首が座ってないから、ここを押さえてやって」
達雄の落ち着きが何だか悔しいが仕方ない。
抱いて体ごと揺らしてやると小さな声をあげた。