幸せ家族計画
「喜んでんのかな」
「可愛いねぇ。お父さん!」
「ホントだな」
周りに居る人間がみんな笑顔になる。
赤ん坊ってのは、何か特別な力でも持っているのかもな。
やがてお腹が空いたのか、キズナくんが泣きだし、
あまり長居しても疲れさせてしまうので、俺たちは達雄の家を出た。
達雄の住んでいるアパートは階段が少し急なので、紗彩より一段先に歩きながら手を引いて降りる。
すると、下で掃き掃除をしているおばさんにニヤニヤと笑われてしまった。
紗彩は妙に恥ずかしがっていたが、俺的には全く気にならない。
それよりも、以前は考えもしなかった家庭というものに、上手くなじんでいる自分がこそばゆいもあり、嬉しくもある。
これが俺の家族だぞ、なんて、声を大にして言いたくなることさえあるくらいだ。