【完】俺だけを愛して溺れろ。



『……』



あたしの考えはお見通しってわけか……。



しかも、ごもっともなことを言われた。



これは、かなりの屈辱だった。



あたしは屈辱感に顔を歪めると。



「ほら、早く言いなよ」



中島は皮肉な笑顔を浮かべて返答を促した。



一瞬、中島を永眠させたいという衝動にかられたが、そこをグッと堪える。



……冷静沈着になるんだ、あたしよ。



損得だけ考えなさい。



コーラ一本と美味な晩飯、どちらに価値があるかなんて知れたこと。



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