【完】俺だけを愛して溺れろ。



口の端をヒクッと上げながら、ロボットのようにぎごちなく後ろを向けば、



「ねぇ、日曜日“二人きり”で何をするのかな?」



あたしの昼食と同じ焼きそばパンを片手に、にっこりと笑う中島がいた。



ドス黒いオーラを纏(まと)う男の威圧感に、さっと血の気が引く。



『な、何か勘違いをなさって……』



「え?“二人きり”は確かでしょ?」



ちょっ、笑顔がこえーよ!



『いや、あたしはある人に勉強を教える為であって……』


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