【完】君と流れ星を。
急に離れる体温。

名残惜しくて、先生を振り返って見上げた。


なんで?
なんで、先生……。

もっと近づきたいのに。


「……っ……そんな顔で見ないでくれよ」


先生は私をぎゅっと抱きしめて、でもすぐにその腕を離した。


「このままここにいたら、どうなっても知らないからな」


いつもの悪戯っぽい表情の中に、切ない表情が垣間見えて、胸の奥がぎゅっと締め付けられた。


「だから、言うことを聞いてくれ」


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