あなたを好きになってもいいですか?―初恋物語―
「選抜の件は、三崎さんの意見に一理あるなって思ったから……会いにいくのも連絡を取り合うのも止めました。バスケは縦社会だと聞いたことがあるから、先輩に嫌われたら実力があっても取り合ってもらえない、と思った。ただの高校の同級生だったときよりも慎重に……とは思います」
「なら……」

「三崎さんが心配に思うほど、私たちは変わってないと思います。付き合う前と、付き合った後……むしろ今のほうが疎遠で……。公開練習のときにしか会ってない。霧島くんにとってバスケはいつでも一番なんです。だから……三崎さん、もう少し、霧島くんを信じてあげてください」

 はあ、と三崎さんがため息をついてコーヒーを飲んだ。

「園崎さん、あなたに言われたくない。私はいつだって支えてきた。どんなときも。それなのに……。もう、いいわ。帰る」

 お財布から千円を出して、テーブルに叩きつけると三崎さんはカフェを後にした。

 そっか。そうだよね。
 三崎さんだって、霧島くんが好きなんだもんね。
 ずっと傍で見てきた。

 私よりもずっと、近くで。
 一番になれないのなら、一番近くて見守っていようって思ったんだよね、きっと。

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