あなたを好きになってもいいですか?―初恋物語―
「三崎から園崎が勉強ができるって聞いた。教師たちから大学受験で期待をかけられてるって。マネの仕事と勉強の両立は難しいんじゃないかって心配してから。俺、それを聞いておこうと思っただけだ。何も聞かずに、押しつけるようにマネを頼んだから…本当は勉強があるからって断りたかったんじゃないかって思ったから聞きたかっただけだ」

「あ…そうなんだ。私はてっきり『もう来るな』って言われるのかと」

良かった

私、まだ頑張れるんだ

マネージャの仕事、やってもいいんだ

「俺から頼んでおいて、そんなこと言えるかよ」

霧島君が足を肩幅に広げると、腕を組んだ

「マネージャの仕事、させてください。私、頑張るから」

私は改めて頭をさげる

頑張りたい

霧島君の傍にいられるなら、居たいって思っちゃ駄目かな?

「勉強、平気か?」

「うん、成績が下がらないように努力する。バスケ部のみなさんには迷惑のかからないようにするから」

「…ならいいんだ。園崎が頑張れるなら。それでいい」

霧島君がほっと肩の力を抜いた

「あ、そうだ。あの…この前のタクシー代を…」

「ああ? 足りなかったか?」

「違うの。貰い過ぎだから。返したいの」

「いらねえよ」

「でも…良くないよ」

「足りてるんなら、いいだろ。別に」

「良くないってば。あれは勝手に私が言いだしたことで…」

「いいんだよ。過ぎたことをグチグチ言うな。わすれろ」

霧島君が私の頭をポンと軽く叩くと、スタスタと歩き出した

良くないって言ってるのに…
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