あなたを好きになってもいいですか?―初恋物語―
高校3年生 11月

「返すのが遅くなってごめんなさい」

私は、霧島君に借りていた傘をやっと本人に返せた

霧島君は傘を受け取り、私の手にある袋をじっと見たまま「それは?」と質問を投げた

「大学合格のお祝い…です」

私は恥ずかしくて顔が真っ赤になった

受け取って貰えるか、わからないけど…傘の返却と一緒にやったら渡せるんじゃないかって思って…

勇気のでない私なりの作戦というか、なんというか

「お祝いって言っても、推薦だしなあ」

霧島君の反応がイマイチよくないみたい

私はプレゼントを引っ込められずに、ますます顔が熱くなるのを感じた

「でも図書室で頑張って勉強してたから」

「まあ、スポーツ推薦っつってもそれなりに試験とかあったしな。これでしばらく数式を見なくていいと思うと、嬉しいよな」

霧島君がニヤッと笑う

「ま、園崎の気持ちだけ受け取っておくよ。プレゼントはいらない。園崎こそ、頑張りすぎて無理すんな」

霧島君が私の頭をポンポンと軽く2回叩くと、傘だけ手に持って廊下を歩きだした
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