クズレタ果実【完】
いきなり帰って来てる冴嶌の家族の人。

気まずそうな冴嶌の肩に手を乗せて、私に気付くと頭を下げて来た。



「すみません、お留守に…;;」



「いえいえ。僕は桃真の一番上の兄で、桃哉ートウヤーと申します」



「北川苺華です、はじめまして」



いきなり敬語になられると、緊張感が増して来た。

目も合わせられないで自己紹介して再度、頭を下げると、「北川苺華?」と、聞き返された。
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