世界が逆転した日
「ごめん。嫌いは、嘘。
言えなかったけど、心の中ではずっと明宏のことを想ってた。
女として、明宏の恋人としてそばにいたい。」


「うん...。本当に後悔しませんか?
今ここで俺の手をとったら、もう男に戻してあげることはできませんよ。
これが、最後のチャンスです。」


そう言いながらも俺の手を離そうとしない明宏。

ごめんね、俺が不安にさせたんだな。


「そんな...コロコロ性別変えて、学会に知られたらどうするの?
俺は、男に戻らなくてもいい。」


「本当にそんな理由なんですか?
お願いだから、俺を好きだと言ってください。
今度こそ、信じさせて。」


好きだよ。
世界で一番、好きだ。

俺からも明宏の手を強く握り返した。
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