愛するということ
俺は、そのまま弁当を持ってレジへ行き店員へ渡すと「お弁当交換いたします」という申し出を断って会計を済ませて外へ出た。



もう梅雨だ。
外に出た瞬間、特有のジメジメした空気が全身に纏わりつく。



いつの間に電話を切ったんだろう。
その後も友里からの電話は鳴り続けている。




そして、もう食べることはないだろうグチャグチャになった弁当を下げて家まで歩き始めた。






ガチャリと鍵を開けてドアをあけると、真っ暗な部屋へ、重たい足を引きずりながら入る。

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