君と見上げた空【完】
「待って…!」

私はいつの間にかそう叫んでいた。


「…なんだよ」


「名前、教えて?」


「…有坂爽」


有坂爽くん…。

私はその名前を心の中で呟いた瞬間
心臓がドクンと跳ねた。


「…お前は?」

有坂くんがそう聞き返してくれたのが
何故か嬉しくて

「舞山蝶、よろしくね」

笑顔でそう言った。

そしたら有坂くんも少しだけ
笑って

「よろしく」

そう小さく呟いた。




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