君と見上げた空【完】
「前、うちに来たのよ。空の友達って
 言ってた。すごくずぶ濡れで泣いて
 たわ」


お母さんはその言葉を聞いたとき、大
きく目を見開いた。



「もしかして空君って、昨日蝶を家ま
 で連れて帰ってきてくれた子?」



「えぇ。昨日空確かそんなこと言ってたわ」




私は会話の様子を黙って見ていた。
お母さんが私のことどう思っているか
知りたかったから。


「……私、やっぱり母親失格ね」



母親失格?お母さんそんなこと思って
たの?



「ねぇ、聞いてくれる?あなたと会っ
 てない八年間のこと」


「えぇ。もちろん」


空のお母さんはそう答えた。
私も知りたい。お母さんの気持ち。

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