君と見上げた空【完】
「蝶が六歳のとき和人(お父さん)さ
んが浮気してることが分かったの。
私は離婚しようかすごく迷った。
だって、私一人で蝶を育てていける
か心配だったから。でも、私は覚悟
を決めた。だけど、育てていくのは
難しかった。
私は仕事してなかったから、仕事探し
から始めたの。だけど、中々見つから
なかった。その時声掛けられたのが
キャバクラだったの。その仕事を始め
たとき、すごく蝶に罪悪感を持った。
母親失格だなって思った。そう思って
たらいつの間にか蝶に喋りかけなくな
った。蝶も喋り掛けてこなくなったか
ら、嫌われてるんだって思った」
そんなこと思ってたんだ。
「蝶は私がいない方が幸せだと思って、
家にあまりいないようにした。
そして、もっと生活が楽になれるよう
に私はお金のある人と結婚しようと
思って、付き合っては別れてを繰り
返していたの。でも、その人とうまく
いかないって言うイライラを蝶にぶ
つけてた。……けど、昨日蝶に言わ
れたんだ。「私はお母さんが愛して
くれないと幸せじゃないっ!!」
って。バカだよね私。今更家族の幸
せの意味に気付くなんて」
お母さん……私、勘違いしてた。お母
さんに嫌われてると思ってたけど違っ
たんだ。私、お母さんにちゃんと愛さ
れてたんだ。
「今更で良いんじゃない?もう一度二
人で家族をやり直せば良いんだから」
「うん、ありがとう。私、蝶とやり直す
ね。もう一度家族を……」