君と見上げた空【完】
それから一週間の月日が経った。




「…空また遅刻か…」

私は曇り空を見ながらそう言った。

月曜日から私は毎日空を迎えに行こうと
してるんだけど決まって空のお母さんに

「ごめんね、先言っててくれる?」

って言われる。


「その言葉はもう聞き飽きたよー!」

そう私は叫ぶと一人、歩き始めた。

心の中では悪い予感がしてた。

『空の病気が悪化したんじゃないか』

このことばかり考えていた。

だけど私は決して顔には出さなかった。

だって、悲しい顔をしてたら空が
悲しんじゃうでしょ?

だから私は絶対泣かない。


そう心に…決めたんだ。







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