君と見上げた空【完】
私は空に近づき、また泣いた。

私の涙が空の顔にかかり、まるで
空が泣いているように見えた。

そんなとき、空の目がうっすらと
開いた。

「…蝶…」

「空!?」

「空君!?」

「空!」

「空!!」

みんな驚いて空の名前を呼んだ。


「俺はな…お前の笑った顔が
 …好きなんだよ、だから…




 笑え…」


< 92 / 102 >

この作品をシェア

pagetop