12年目の恋物語
涙がぽとりぽとりと、コンクリート張りの地面に落ちる。
自分が作る水玉模様を目にしながら、わたしは少しずつ、冷静になった。
次に何をすればいいだろう?
後、何を考えればいいだろう?
わたしに、何ができるだろう?
泣いてる場合じゃ、ない。
そんなヒマがあったら、さっさと行動しろ、志穂!!
そう考えていると、羽鳥先輩が、ふうっとため息を吐いた。
「悪い。からかい過ぎた」
…………え?
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