親友ときどき上司~熱風注意報~
「いったい誰に嫉妬しているの?」
耳朶に口付け、息を吹きかけて言う声に、瑞希の体がぶるりと震えた。
瑞希が言わないと分かっているのか、荘司は答えを待つ事なく唇を首へと移動させる。
「んっ…ちょ、やだ…ぁ…」
ビクビクと震える瑞希に、荘司は、
「どこもかしこも感じるのね。」
と笑った。
低くて甘い声に瑞希はたまらず両手で荘司を押しやろうとする。
荘司に触れられると何も考えられなくなる。
「あっ…ん…離し、て…」
このままでは自分が変になりそうで、瑞希は荘司を見る。
瑞希の首から離れた荘司に安堵すると、見下ろす荘司が琥珀色の瞳を細めて意地悪に笑った。
「物欲しそうな顔してる。」
片方の口角を器用に上げて笑う荘司の目が欲情しているように見えた。
そのまま、唇に降ってきたキスを、瑞希は戸惑いながら受け止める。
荘司が私を欲しがっている。
俄には信じがたい現実を前に、瑞希の理性はふつりと焼け消えた。