親友ときどき上司~熱風注意報~
カアッと瑞希の頬が赤くなるのを見て、荘司の瞳が一瞬逸らされた。
小さな溜め息を吐いた後、再び瑞希を見て首筋の指を離すと、ポンポンと頭を撫でられる。
「帰るわ。」
唐突に告げた荘司は、意地悪な笑顔を消して苦笑いした。
「えっ?」
その笑顔から荘司の感情が読めない瑞希は、急に不安になる。
何かしただろうか?
これだけ迷惑をかけたんだから、さすがの荘司も呆れてしまったのかもしれない。
「もう、大丈夫でしょ?
まだロクデナシに未練タラタラで泣くってんなら居るけど?
その代わり、明日の弁当は日の丸弁当になるわよ。ケーキも無理よ?」
「えっ、ヤダ。荘司のベイクドチーズケーキ食べる。」
「…ケーキ指定なわけね。」
呆れたように笑う親友に、瑞希は胸を撫で下ろした。