親友ときどき上司~熱風注意報~
オートロックを解除する時も、荘司の部屋の鍵を開ける時も、ひどくドキドキした。
荘司の側に居られる嬉しさと、罪悪感。
瑞希の中の隼人への恐れを理由に、荘司に甘えている自分が酷く悪い女のように思えた。
「好きって気付いちゃったし、仕方ないか。ごめんね。荘司。」
玄関でパンプスを脱ぎながら、瑞希は開き直るように苦笑いを浮かべた。
「どうせ、失恋決定なんだから、しばらく甘えちゃお…」
うじうじ悩むのを止めて開き直った瑞希は、リビングに入り荷物を置くと両手を大きく伸ばして深呼吸した。
会社であんな噂流しているくらいだから、心配するくらいには大事にしてくれているはず。
ここに居て良いと言ったくらいだから、今は荘司に恋人はいないはず。
「コレ着て、荘司がその気になる男なら良かったんだけどな。」
瑞希は、塚野に貰った紙袋から黒いシルクのナイトウェアを取り出し眺めた。
レースも何もないシンプルなシルクのキャミソールは胸下に切り替えが入り、膝上20センチのミニ丈だったが、揃いのガウンはリボンをキャミソールと同じ胸下で留めるロング丈で大人っぽい色香が漂う。