メガネ王子
「無理だよ、三人乗りとか無理!」
そう言ったのは男の子。
あ、えっと、夏月と同じクラスの子だ…。
誰だっけ?
「えっと〜、“優来”!?」
えっ?
どうしてあたしに話しかけるの?
そんなに平気に。
学校に夏月しか友達居ないあたし。
髪を金に染めたあたし。
ピアスだってしてる。
「そんなびっくりしないでよ。優来ちゃんは、そんな見た目が好きでしてるような子じゃないって知ってるから。」
こんな人は今まで見たことなかった。
ちゃんとあたしの目を優しく見つめてくれる。
それがなんだか怖くて、あたしから逸らしてしまった。
「大丈夫だよ。悠蘭、ホントに優来のことばっか聞いてくるんだ。ずっと前から気にしてたんだよ」
うそ・・・
悠蘭は、照れくさそうに
「もう行くぞ!」
とぶっきらぼうに言った。