クロス×ラブ
何言ってるんだろう。
誰に告白したとか振られたとか、こんな泣きそうな顔を隠してなんで言っているのだろう。

格好悪いよ…。

沢口はただ、不格好な自分の気持ちに気恥ずかしさだけが心に残る。

「実は…、私も昨日、好きな人に告白しました。私も…、あんまり言いたくないけど振られました。昨日は涙が止まらなくて、本当に辛くて。今でも昨日の事、本当に胸が痛い…」

「山谷さん…、どうして…、どうしてそんな話を?…」

「だって、沢口さんだけに痛い気持ち持たせるなんて、何か嫌だったから…。だって、さっきの好きな人の話してるとき、沢口さんすごく悲しい顔してたから…」

「どうして?…、どうしてあなたは…」

そこで言葉が途切れる。

涙が一滴こぼれた。

どうして、あなたはそんなに優しい言葉を掛けるの。

言葉にならないものが、ただ胸を打つ。

沢口には分かってしまった。

野村が何故山谷を好きなのか。

「ごめんなさい!、その、泣かせるつもりは、あ、あの、その。」

「違うの、山谷さんのせいじゃない、いきなりごめんなさい…」
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