tearless【連載中】
『葵は周りの事に関心無さ過ぎ…』



“あっ、でも真那斗くんは別か♪”鏡を戻しながら髪の毛を弄る結衣に“別れた”一言だけ呟いた。

案の定“はっ?”と驚いた表情を見せる。



「おととい…ね」

『だから昨日休んだの?』

「別にそーゆう訳じゃないけど…」



ただ、何となくこの教室に足を踏み入れたくなかった。

真那斗のオレンジ色の背中がチラつきそうだったから。



『大丈夫?』



心配そうに覗き込む結衣にニコッと笑い“ありがと”そう応えた。



『今日カラオケ行こっか』



“私奢る!!”そう言って笑ってくれた結衣に首を縦に振る。

と同時に教室に入ってきた先生の“ほらー、席に着けー”その一言でガヤガヤとうるさかった教室に静けさが戻り、いつもと変わらない時間が過ぎていった。


 
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