tearless【連載中】
『俺に隠し事出来ると思ってんの?お前…』



そっと私の濡れた髪に触れると、口角を上げる璃琥。



「なに…よ?」



余裕綽々な璃琥がムカツク。

見透かした様に見る瞳も、口の悪さも、自己中な所も嫌い。



でも、ふと見せるその笑顔は悪くない。

悔しいけど、目が逸らせなくなる…。



『今お前が思ってる事、当ててやろーか?』



意地悪く笑う璃琥に“いい!!”と突き放すと顔を背けた。



“気付いてる…”



私が璃琥を好きになった事、絶対気付いてる。

あの顔を見れば分かるよ…。



『まぁ…いいや。他の奴等に何言われたか知んねーけど、気にすんな』



“いつもの事だから”そう言って私の頭をクシャクシャっとした。



「璃琥?」

『あ?』

「ごめんね…」



祐樹に似てるって思った事も、嫌いって自分に嘘ついた事も、避けようとした事も、全部ごめん…。

璃琥は全部知ってたんだね?

その上で心配してくれてたのに、私…――。


 
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