輝龍~戦う理由~
―――放課後
「僚~一緒帰ろ~」
「遊ぼうぜ!!」
「・・・・・。」
巧茉早く来いよ。
イライラしてきた。
「ちょぉっとごめんなさいねぇー」
・・・・・・やっと来たか。
おせーよ。
「残念ーみんなのアイドル僚くんは俺とデートの約束があるんで俺が貰ってくよーん」
「・・・・お前あんまり誤解生むような言い方すんな」
「へーいへーいごめんちゃー行くぞー」
ごめんちゃーってなんだよ・・・・。
意味わかんねぇ。
「おい佐伯!!!」
「・・・・」
振り返ると数人の男。
と、一人の女。
・・・・・先輩か、多分。
「俺に何か用?」
「この女がお前に泣かされたってよ」
「・・・・・誰・・・・・・」
「僚、昨日お前がフッタ女」
「あぁ・・・・」
巧茉が覚えてて俺が忘れてたのか。
ヤバイかもな、ある意味。
「・・・・泣いたんだ、フラれて」
「っ・・・!!」
「お前ふざけんなよ!!!」
近くにあったゴミ箱を蹴り飛ばす男。
あーあ・・・片付ける奴可哀想に。
そんな事を思ってたら拳がこっちに向かってきた。
俺はその拳をじっと見た。