はらり一枚、一滴
それは…
明くる日、僕は友人にこの話をした。


「…それ銀杏ババアだろ?」


「は?」


「都市伝説さ。銀杏並木で別れたカップルがいたんだけど、捨てられた女が男を恨んでさ、どうしても復讐したいって、エライ科学者に頼んで透明人間にして貰ったんだ。」


「…で?」


「その女は銀杏並木で男を待ち伏せして、背後から襲って首を絞めて殺すんだと。」


「…殺されなかったけど?」


「そりゃ夢の話だからなー。」


「だから本当の話だって!」


「はいはい。」



友人はまるで信じていなかった。


僕もそんな都市伝説なんて信じない。



…けど
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