狼君逹のお姫様【完】
「やだ♪柚衣可愛いよ、やっと俺のものに出来る。」


『俺のもの』?
私はものじゃ無いのに…!!


「私には冴がいるの!!だから離れてよ…ヒック…グスン…。」


駄目だ…また涙が…。


「お願いだから冴の所に帰して…。」


冴…。


「それは無理、今頃あいつら必死で柚衣を探してるぞ?どんなのか見てみたいな♪ククッ…。」


「酷い…よ…。」


「後、恒太郎もう下がれ柚衣と話したい事があるからな。」


私と話し…?


「解った、じゃあね♪柚衣ちゃん♪」


恒太郎さんは私に手を振り出て行った。


「取り敢えず柚衣…ここおいで?」


埋納は少し歩いて座りポンッと自分の横を叩いた。


私は少し埋納から離れて座った。



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