恋愛温度(番外編も完結しました)
必死に走った、

こんな風に必死で走ったことなんて何年ぶり?



「結花!!」



「来ないで!!」



私を追い詰めないで!!



追いつかれて、

ぐっと左手を掴まれ引っ張られた時



持っていた温度計が落ちた。



あ…


手を離れた瞬間

再び走馬灯のように、

和司の紡いだ言葉たちが、

頭の中に流れていった。
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