夏の日差しと狼のいろ。


ツキが居たのは3階だった。

幸い怪我はなく着地した。

(怖い 怖いよ…)

ツキはやみくもに町を走る。


ツキの耳や尻尾をみて町の人たちは驚いていた。
ツキは恐怖して路地裏に飛込んだ。

そして、倒れこむ。

「はぁ…っはぁ…」


毒はぬけているが身体の調子はよくなかった。


胃のあたりがぐるぐるして頭がくらくらして、吐き気がする。



ウルーのようにツキを珍しがらず接してくれる人などいないと思っていた。


ツキは泣くのも忘れただ呆然と路地裏に寝転がっていた。


< 22 / 376 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop