夏の日差しと狼のいろ。
外に出るとすごい勢いの雨と風が体をうちつけた。
ツキは負けずと風にむかっていった。
雨よけにローブの上からかぶってきたビニールコートは意味をなしていなかった。
「負けるもんかー!!」
ツキは声をはりあげて進む。それとほぼ同時に、何かがきこえた。
-ぴちゃん。
一際綺麗に滴が跳ねる音がした。
振り向くと雨の中でもふんわりうかんだように輝く白猫がいた。
綺麗な琥珀色の瞳と目が離せず、雨のなかツキはしばらく猫を見ていた。
猫も動くことなくツキを凝視していた。