神様修行はじめます! 其の二
何言ってんの? この人は?


開いた口がふさがらない。

何から何まで、こじ付けじゃないの。


門川の上層部って、全員、ボケてるんじゃないの!?



門川君は、何も言わなかった。


薄っすらと両目を開け、ただ静かに話を聞いていた。


印を組み、ひたすら術を発動しながら。


言い訳も、反論も、何ひとつしようとしなかった。


でも・・・

あたしは黙ってらんないわよ!!


そんな、理屈も論理も常識も無い話、受け入れられるもんか!


「呆れて物も言えないわ!」


「まったくだ。大恩ある永世様と奥方様への、恐ろしい反逆だ」


「意味が全然違うっっ!」


完全に話が噛み合ってないっ。


だいたい、あの鬼ババに恩なんてカケラも無いわよっ。


恨みと怒りと怨念だったら、お釣りがくるほど持ってるけど!


門川の上層部って、脳みその消費期限が切れてるんじゃないのっ?


司法の最高権限者ってだれっ?


そんな最終決定、誰が下したのよっ?


「これは、奥方様の最終決断である」


・・・・・鬼ババかっっ!!


あの女! 消費期限切れっていうより、もはや欠損品だ!!


よくも、ハメやがったなぁっ!


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