神様修行はじめます! 其の二
「君達、どこかへ行くのか?」

「へ?」


門川君が、あたしと絹糸の会話に入り込んできた。


「進むだの戻るだの、道のりが長いだのと言ってたじゃないか」

「・・・・・」

「これから決戦なんだぞ。そんなに遠くて道順がよく分からない場所なら、やめておきたまえ」

「・・・・・・・」


あたしと絹糸は顔を見合わせ、溜め息をついた。

「本当に、先は長い・・・」



「さっさと食事を済ませて休もう」

「このお握り、お弁当で持ってっちゃだめ?」

「いつどこで食べるというんだ。いつどこで」

「戦場でお腹すいた時に」

「・・・バクテリア並みの食欲だな」

「懐かしいのぉ。梅干の握り飯は、昔、永世とナオが・・・」

「絹糸、昔話ばかりするキャラは死亡フラグが立ちやすいんだよ? 知ってる?」

「・・・なんでもないわい」


穏やかで、和やかで・・・

楽しい時間が過ぎていく。

笑ったり、怒ったり、ふざけたり。

当たり前に平凡で・・・貴重で大切な時が過ぎていく。


やがてあたし達は、それぞれが楽な格好で目を閉じて休んだ。

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