幕末トリップガール~陰陽少女と新撰組~
土方の隣でびくりと身体を震わせた小野寺の頭をポンポンと撫でる土方。


「大丈夫だ」

「…相変わらず小野寺ちゃんには甘いなあ、土方さんは」


呆れたように言う原田を余所に、土方は続けた。



「時間は?」

「分からん。恐らく夜だろうがな」



そこまで聞くと、土方は腕を組んで眉間に皺を寄せた。



「…夜まであと二時間か…」


そして、すくっと立ち上がった。




「おい。てめえら!」


「はいっ」



隊士たちの目線が、土方に集まる。



「もう少しで出動する」




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