幕末トリップガール~陰陽少女と新撰組~
「今日はこのへんにしといてあげるよ、小野寺姫」


笑う。



「次は絶対、戦おうね…!」

「な…ま、待て!」



シュッ




気がつくと、二人の姿は消えていた。



「沖田、小野寺!」


ちょうどそのとき、背後から扉の開く音が聞こえた。



「……斎藤…」


「大丈夫か!?」


「あぁ。僕は。…すまん。敵は取り逃した…」

「いや、いい」


そう言って、いつもの無表情を見せる斎藤。


「沖田は?」

「…病気だそうだ」


小野寺は、視線を下げた。



「肺結核らしい」

「…結核……」


すっかり気を失って倒れている沖田を抱き抱え、斎藤は歩き出した。


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