幕末トリップガール~陰陽少女と新撰組~
「ちち…うえ?」


抱き締めてくれるその腕は、懐かしいものだった。




「ここは……?」

「おかえり、姫」



父は笑う。





「ここは、2018年の世界だ」















タイムスリップ。



小野寺姫の二度目のタイムスリップが成功した。





「……父上」




小野寺は父親を見た。





「私は、知りたいことがあって一時この世界に戻ってきた」


「………だろうね」




彼は、姫と同じ紫色の瞳を細めた。





「私も姫に話さなければいけないことがたくさんあるんだ」





例えば、




「青蓮院や紫蓮院の話をね」









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