幕末トリップガール~陰陽少女と新撰組~
生まれたときからずっと一緒だった。


同じものを食べ、同じ服を着て、同じ空間にいた、




大切な、ともだち。











「…………ひ…め?」



背後から震えるような声が聞こえた。




「あんた…姫なのっ!?」


小野寺が振り返るとそこには小野寺と瓜二つの少女がいた。



髪は腰まで長く、身長も小野寺より少し高い。



しかし、生き写しのようにそっくりである。





「………乃愛……」





小野寺は、懐かしそうにその名を呟いた。




小野寺家の本家である紫蓮院家の時期当主であり、小野寺が護衛をしていた人物。




それこそが今ここにいる紫蓮院乃愛(シレンインノア)なのである。




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