幕末トリップガール~陰陽少女と新撰組~
過去での小さなズレが、未来での大きなズレに繋がる。



「江戸時代が終わってから150年後の未来である現在。大陸を支配する神様と呼ばれる存在の下にいるのが、四神。そしてそこから派生する八家。その関係が崩れ始めた」



悠が椅子に座り、足をくんだ。



関係が崩れる。

崩れた体制を立て直す、

それを機に塗り替えようとする。




すると、人は争う。



日本の歴史を辿ると、それが避けられない運命だったということが明白になる。


どの時代でも、最終的に運命を大きく左右させたのは「武力」なのだ。






「今の歴史の流れでは必ず日本で争いごとが起きてしまう。その流れをねじ曲げるために、手っ取り早く歴史を変えちまおうってのが上の判断だ」


悠は声色を変えずに小野寺を見つめた。






「でも、まぁこれは蓮宮にも聞いているだろうが、時代ってものは一瞬で全てが動く。例えば――」



悠は言葉を切った。



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