幕末トリップガール~陰陽少女と新撰組~
今日だけ泣いていいよね?

乃愛は遠い空を見上げた。




しっかりやりなさいよ、姫。



「あたし、待ってるから。帰ってきてよね…」

微かな希望にすがる。




――大好き。

――あたしの、一番のともだち。





「うわあああっ」

悠の腕の中で、少女は涙を流した。










――――――
―――






「うわっ」

時空を越えた少女が、衝撃で目を覚ました。


「いった……」

腰をさすりながらゆっくりと立ち上がる。




ここ……どこだ?


そこは、屋敷だった。

しかし見覚えがない。
どうやら新撰組の屯所ではならしい。


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