幕末トリップガール~陰陽少女と新撰組~
「甲子…………っ」




その瞳からは大粒の涙。


「…………うっ」

「先生……」


なんで甲子が殺されなくちゃいけねえんだよ。
なんであいつが……



「今日、甲子は近藤さんと会合だったよな?」

藤堂は涙を拭い、衛士に問う。


「はい。護衛の者もやられました」


「……………クソッ」











――――新撰組め…






「…………藤堂さん」

「みんな、俺についてきてくれ」

藤堂が、刀を抜いた。



「今から、行くぞ」
今しか、ない。









「甲子の、弔い合戦だ」










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