幕末トリップガール~陰陽少女と新撰組~
「じゃあ、レンくんはあの子にどうしてほしいの?」

笑う。



「レンくんは、小野寺姫の何に期待して、何を望んで、彼女を落としたの?」



少女の表情はくるくると変わる。
人形にしては、あまりにも豊かな表情。






少女は、不気味だった。





「――でもね」

すると、蓮宮来愛はゆっくりと口を開いた。

唇が形を変える。




「小野寺さんなら、何かを変えられると思うんだ」

「………なんで?」



そうだなあ。そう言って蓮宮は目を細める。





「小野寺さんだから、かな」





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