幕末トリップガール~陰陽少女と新撰組~
意味分かんないよ、と少女は蓮宮に体重をかけた。



「めると、分かんないことって大嫌い」

「……めるとでも分からないことってあるの?」

「そりゃあまあ、あるよ」





笑う。
気持ち悪いほどの笑顔で、笑う。



「レンくんの心も身体も、本当の意味で手に入れる方法、とかね――…」





少女は一瞬、寂しそうな表情を見せた。

彼女の髪と同じ金色の睫毛がチカチカと光る。



「レンくん、キスして」





少女は蓮宮の身体に手を回す。



















少年は薄く笑って、少女にキスを落とした。

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