幸せになろう
エレガンスは、青年の家族に出来る限り尽くした。
そして、エレガンスはその後も天使としての役目を果たし続けた。
エレガンスはこれからも、その役目を担っていくだろう。
人間と出会い、契約し、その契約者が年老いてその命尽きるときまで、寄り添い、不幸を取り除き、幸せにする。
契約者が他界すると、また、新しい契約者と出会い、役目を果たす。
それの繰り返し……

 そして現代……
「エレーナ、さやか、大切な人を守れるということはとても幸せなことです。貴方達は恵まれていますね」
現在幹部となったエレガンスは、直接人間界に行く事はあまりなくなったが、
新しい天使達を見ていていつもこう思う。
戦のない平和な世界で大切な人を守れるということは、とても幸せなことなんだと。
エレガンスは、今の新しい天使達が、自分のような経験をしないことを、
そして、この平和が何時までも続くことを、心から願わずにはいられなかった。
エレガンス幹部は、昔の思い出をそっと胸にしまった。
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