蛍色

「あ、プリント拾ってくれてありがとうございます 私、このプリント出しに行かなきゃいけないので それじゃあ」

「うん、またね」

蛍ちゃんは立ち去った



華本蛍ちゃん…



もっと話したかったな


同じ学部だし、また明日会えるかな？


俺は蛍ちゃんのことで頭がいっぱいだった

だから、


「……そういうことか」


隣で奏が何か言ったのにも気づかなかった



次の日も蛍ちゃんに会えた


昨日よりも話すなかで一つ知ることが出来た


好みのタイプはこの人だって思える人だということ


奏とおんなじだなぁとか思って少し胸が痛む




なんでだろう？


「奏君と恋君って中学からのともだちなんでしょ？ 凄いね〜 ずっと一緒なんて」


「そうかな〜恋とは確かに友達だけどくされ縁って感じがする」


奏が蛍ちゃんと喋ってるとモヤモヤする

だけど、


蛍ちゃんを前にすると上手く喋れない