RUBY EYE
「・・・・・・わかりました」
美鶴が部屋を出ると、月野はふと考え込む。
「迎えに行かせた子、って・・・・・・」
間違いなく、あの綺麗な青年のことだろう。
(ここに住んでる、ってことよね? やっぱり、親戚??)
父方の親戚について、月野は何も知らない。
父も語ろうとしないし、月野自身も、気にしたことがなかったから。
「う〜ん・・・・・・気になる」
「何が気になるんだ?」
「キャア!!」
背後から聞こえてきた声に、月野は驚きのこもる悲鳴を上げた。
「あ、あなた、さっきの・・・・・・」
当たり前のように部屋にいる彼は、月野をここまで案内してくれた青年。
「で、何が気になるんだ?」
「え? あ、それは・・・・・・」
「それは?」
距離が近くなり、月野は離れようと数歩下がる。
「あ、あなたは誰かなぁ、って」