RUBY EYE
「んっ・・・・・・!」
チクリとした痛みに、月野は思わず声を上げた。
牙が刺さっているんだ。
体が徐々に熱くなり、痛みが消えていく。
次いで、形容しがたい感覚が、全身を支配した。
「あ、ん・・・・・・あっ」
血を飲まれてる。
十夜の喉が激しく上下し、月野の血が流れ込んでいく。
「んんっ・・・・・・」
甘い声が口から漏れて、月野は頬を赤らめた。
痛みなんてない。
全身を支配しているのは、紛れも無い快感だ。
十夜が、繋いでいない方の手で、月野の腰を引き寄せる。
月野が来る以前から、血を飲んでいなかった。
渇きを癒すかのように、十夜は本能に従いながら、血を啜る。
「綾織、くん・・・・・・」
十夜の手を握りしめ、月野は何も考えられずにいた。
頭がうまく働かない。
吸血行為がこういうものだと、知らなかった。