RUBY EYE

十夜が声をかけると、愛理は彼の手を引っ張り、外へ出た。


「どうしたんだ?」

「・・・・・・」


どう話せばいいのか、迷っているようだ。

嫌な予感に、十夜の表情が険しくなる。


「姉さんが―――摩耶が生きてた」

「・・・・・・冗談、だろ?」


力強く首を振る愛理。

死んだと思っていた姉が、生きていた。

それだけでも十分驚きだが、次いで不安と恐怖が心を支配する。


「本当に、生きて・・・・・・?」


動揺する十夜を、愛理が辛そうな顔で見つめる。


「お父さん達が、地下牢に隠してたみたいで。私も知らなかったの!」

「・・・・・・なんで今更、外へ出したんだ?」


十夜の疑問に、愛理は俯いて首を振る。


「わからない。誰かが牢の鍵を開けたみたい。姉さんに聞いても、知らない、としか言わなくて・・・・・・」


ともかく、十夜に伝えなければ、と朝早いにも関わらず、家を飛び出した。


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