RUBY EYE
「月野ちゃんに、摩耶ちゃんを殺させるつもりなんだよ」
「!」
信じられない。
だが、有り得そうな話でもある。
十夜の反応を楽しむように、静貴は笑っていた。
「静貴さん。あなたが何故、それを知っているんですか?」
「僕が、君の父上にそう進言したからだよ」
笑顔が怖い、と思った。
「あなたが、摩耶を牢から出したんですか?」
証拠などないが、十夜は確信めいたものを感じていた。
「さぁ? どうだろうね」
クスクスと笑いながら、静貴は立ち去っていく。
それは、まるで闇の中に溶け込むように、静かに見えなくなった。
「・・・・・・月野!」
十夜は駆け出し、綾織本家へと向かった。
綾織本家―――。
お昼過ぎ、月野は秦と共に綾織本家へと足を運んだ。
紅玉館とは違う和風の邸宅に、感嘆の声を漏らす。
(大きい。そういえば、音無とか綾織、香堂は会社を経営してるとか・・・・・・小野瀬さんが言ってたわ)