RUBY EYE
力が強すぎるにしても、異常だ。
状況の異質さに、頭がついていけない。
―――ペロ・・・・・・ッ
「!!!」
「・・・・・・あぁ、予想以上に甘くて香しい・・・・・・」
(な、舐められたっ)
指から流れ出る血を、浦部が一舐めした。
気持ち悪い!
そんな月野の気持ちに反して、浦部は恍惚とした顔を浮かべている。
「は、離してっ。やめ・・・・・・ッ」
手の平にまで伝う血を、浦部が丁寧に舐めとる。
気持ち悪い!
気持ち悪い!!
恐怖と共に沸き上がる不快感に、月野は泣きそうになる。
「こんなにも美味しいなんて・・・・・・罪な人だ」
「え・・・・・・?」
瞬間、床に押し倒された。
ひんやりと冷たい床は固くて、倒れた衝撃で背中が痛む。
「痛・・・・・・ッ!!」
制服のリボンを抜き取られ、ボタンが2つ程外された。