エレーナ再びそれぞれの想い
学生寮、シュウの部屋では……
さやかは、シュウに宮原慎一の思い出を語り続けた。
話が核心的な部分になると、
「私、席を外しますから……」
と、中沼は部屋を出ようとした。
「待って、シュウ君の執事である貴方にも聞いて欲しい」
さやかは、中沼を呼び止めた。
そして、慎一の生い立ちについて語った。
「慎一は、幼い頃、姉とふたりで暮らしていた。
両親は慎一の世話を、まだ中学生だった姉に任せっ切りで、仕事に没頭。
ほとんど家に帰って来なかった。でも、その姉が病死したの。
もっと早く病気に気づいていれば姉は助かった。
姉を病院に連れて行けなかったのは誰のせいか?
姉の死をめぐり、慎一は両親とひどく対立。
両親は姉が死んだ責任を、まだ幼かった慎一に全て押し付けた」
「ひどすぎます。それって、あんまりじゃないですか」
シュウは即座に反応した。
「それから慎一は、両親に見捨てられ、大変苦労したのよ。
そして慎一は、不幸な生い立ちから、負の感情を極限まで高め、自分でも気づかぬうちに、自らの中にマイナスエネルギーを生み出し、溜め込んだ。
それは、人間界を滅ぼし、遠く離れた天上界まで破壊するほどの威力を持っていた。
でも、慎一は困難を乗り越えたわ。
天上界の天使達の総力によって、マイナスエネルギーは無事浄化された」
初めて聞かされた宮原慎一の本当の姿。それは、あまりにも過酷過ぎるほどのものだった。
「そんな事があったんですか」
「あれ、エレーナさんからは、何も聞いていなかったの?」
この事は、既にエレーナがシュウに話しているとばかり思っていたさやか。
「エレーナさん、慎一さんはとてもすばらしい人だったって、いつも良い話
しかしないんです」
さやかは、窓を開けた。
外はこの間の長雨がまるでうそのように晴れわたり、心地よい風が吹いている。
今までは、話す必要がなかった。
それは、せっかく生まれ変わったシュウが、前世に影響されるべきではないから。
でも、そろそろ本当の事をを話さなければならない時が来ているのではないかと、さやかは感じていた。
本来であれば、それはエレーナの口から直接言うべき事なのかもしれない。
だとしても、さやかとシュウは元姉弟。
エレーナより、元姉である自分から本当の事を言った方が、今のシュウにとっては良いのではないか?
さやかは、そう考えてた。
さやかは、シュウに宮原慎一の思い出を語り続けた。
話が核心的な部分になると、
「私、席を外しますから……」
と、中沼は部屋を出ようとした。
「待って、シュウ君の執事である貴方にも聞いて欲しい」
さやかは、中沼を呼び止めた。
そして、慎一の生い立ちについて語った。
「慎一は、幼い頃、姉とふたりで暮らしていた。
両親は慎一の世話を、まだ中学生だった姉に任せっ切りで、仕事に没頭。
ほとんど家に帰って来なかった。でも、その姉が病死したの。
もっと早く病気に気づいていれば姉は助かった。
姉を病院に連れて行けなかったのは誰のせいか?
姉の死をめぐり、慎一は両親とひどく対立。
両親は姉が死んだ責任を、まだ幼かった慎一に全て押し付けた」
「ひどすぎます。それって、あんまりじゃないですか」
シュウは即座に反応した。
「それから慎一は、両親に見捨てられ、大変苦労したのよ。
そして慎一は、不幸な生い立ちから、負の感情を極限まで高め、自分でも気づかぬうちに、自らの中にマイナスエネルギーを生み出し、溜め込んだ。
それは、人間界を滅ぼし、遠く離れた天上界まで破壊するほどの威力を持っていた。
でも、慎一は困難を乗り越えたわ。
天上界の天使達の総力によって、マイナスエネルギーは無事浄化された」
初めて聞かされた宮原慎一の本当の姿。それは、あまりにも過酷過ぎるほどのものだった。
「そんな事があったんですか」
「あれ、エレーナさんからは、何も聞いていなかったの?」
この事は、既にエレーナがシュウに話しているとばかり思っていたさやか。
「エレーナさん、慎一さんはとてもすばらしい人だったって、いつも良い話
しかしないんです」
さやかは、窓を開けた。
外はこの間の長雨がまるでうそのように晴れわたり、心地よい風が吹いている。
今までは、話す必要がなかった。
それは、せっかく生まれ変わったシュウが、前世に影響されるべきではないから。
でも、そろそろ本当の事をを話さなければならない時が来ているのではないかと、さやかは感じていた。
本来であれば、それはエレーナの口から直接言うべき事なのかもしれない。
だとしても、さやかとシュウは元姉弟。
エレーナより、元姉である自分から本当の事を言った方が、今のシュウにとっては良いのではないか?
さやかは、そう考えてた。